第15回
先日、仕事上のパソコン研修会があって、そこに出かけてきました。勿論、受講生としてです。
その会の講師の口から、UNIX、Linux、X Window System、TRONという言葉が出てきて期待したのですが、残念ながらそうはいきませんでした。上辺だけの、いや上辺だけならLinuxも一般に認知されてきたのだなと純粋に喜ぶのですが、そうじゃなくって、所々間違った内容だったので、ちょっとまずいんじゃないの、と内心冷や冷やしまいました。
彼は言います。
1,Linuxは、もともとはUNIXである。
2,X Window SystemはOSである。
3,X Window Systemが、マイクロソフトのOSのwindows化を促進した。
4,X Window Systemのソースコードを公開することによって、Linuxは発展してきた。
5,多くのボランティアによってLinuxの開発が進められているので、各種のディストリビューションが存在する。
6,TRONは純国産のOSなので、膨大な漢字が使える。
1、について
BSDを「もともとはUNIX」と言うのはいいかもしれませんが、Linuxを指してそう言われると、抵抗を感じてしまいます。尤も、BSD派は、「BSDはもともとはUNIX」という言い方にLinux派以上の抵抗を感じるかもしれませんね。ここは正確に、「BSDはUNIXである。」
さて、Linuxですが、LinuxはUNIXのソースコードを参照せず、ゼロから作られているので、もとはUNIXではない。ここは正確に、「LinuxはUNIX互換OSである。」
2,について
これについては、言わずとも知れたことですが、正確に書きます。「X Window Systemは、UNIX上にGUI環境を提供する、ネットワーク型のウィンドウシステムである。」いくらなんでも、これを指してOSと言うのは、あまりにひどいんじゃないの。
3,について
私の理解では、マイクロソフトのOSのwindows化に直接影響したのは、Apple社のOSです。世の中がMS-DOSの頃、Macユーザーは自らの優位性を秘かに誇りに思っていました。はっきり言えば、MS-DOSを馬鹿にしていたのです。あせったマイクロソフトは、Windows3.1という、上辺だけGUIで、中身はMS-DOSのままの、未完成の製品を出します。それがWindowsの起源です。
ちなみに、Apple社のOSに影響したのはUNIXのNeXTSTEPです。
4,について
これは、意味不明です。彼は、X windowをLinux本体と考えているのかしら?
Linuxの発展は、「オープンソース」という思想によっています。それは、ソースコードに付属する「README」の「WHAT IS LINUX」の項の以下の一文からも理解できます。
2000.10.28