もう5年も前、日本橋の路上で、投げ売りされていた旧式のノートパソコンを、10万円ほどで購入しました。IBMのThinkPad-555BJ。プリンター内蔵とカラーモニターが話題で、発売当時は55万円という値が付いていた名機です。
これにWindows3.1を入れてしばらく使っていましたが、Windows95の登場によって、過去の遺物と化してしまいました。 486SLC2-50MHz、RAM-12MB、HDD-300MB、640×480、CD-ROMなしでは、Windowsは苦しい。特に、RAMの上限が12MBというのがネックになりました。
今回これにLinuxを入れようと試みましたが、どうもうまくいきません。PCMCIAカードを認識しないのです。SCSIはRATOC-REX5536、NICはI-O DATA-PCLA/TEですから、まあ普通のカードといえるでしょう。しかし、どうしてもダメです。最後の手段として、DOS領域にLinuxをコピーして、そこからのインストールを考えましたが、HDD-300MBではコピーさえもが容量不足のためにできません。
すっかり諦めかけていたところ、FreeBSDの記事が目に飛び込みました。ちょっと調べてみると、FreeBSDのPAOというのを利用したなら、上記のカードも使えるとのこと。Linux初心者が、FreeBSDに手を染めることにはためらいもありましたが、両者はまあ親戚みたいなもの、どうにかなるだろうと、さっそく試してみることにしました。
「ノートパソコンのためのFreeBSD環境構築入門」(カットシステム刊、3,200円、FreeBSDのCD3枚付)を購入し、記事に書かれているとおりに導入をすすめると、SCSIもNICもいとも簡単に認識、CD-ROMからでもネットワークからでもインストールできます。OSの導入、X-Windowの導入、日本語環境の構築、ネットワークの設定と、スイスイと進み、LinuxのSAMBAの一員に無事なることができました。Linuxでスキルを積んでいたおかげかも知れませんが、ほとんどトラブルなくここまで来ました。
X-Windowの設定で、ビデオチップの種類が不明なため何を指定すればいいのか、それと、マウス代わりのポインティングデバイスをどう認識させるのか、この2つだけでした。適当に設定し、手作業で設定ファイルを修正したら、Xがうまく立ち上がりました。Xの設定ファイルの修正方法が、この本には詳しくでています。
ところで、このFreeBSDとLinux、どう評価したらいいのでしょうか。FreeBSDでできることはLinuxでできます。その逆も、もちろんできます。それなのに、なぜ、Linuxだけがこうもてはやされるのでしょうか。
私が思うに、FreeBSDは「FreeBSD Inc.」という組織によって一元管理されていることがイマイチの理由ではないかということです。一元管理されているということは、自由がないということでもあるわけで、そのため、その辺がいい加減なLinuxに人気が集中するのでしょう。
しかし、今回、はじめてインストールしてみて、一元管理された情報が入手しやすいFreeBSDは、初心者に分かりやすいと思います。
これからは、こちらにも、急接近となりそうです。
1999.6.12