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それは泣くしかないから始まった
これはもう泣くしかない。
雑誌の付録に「Linux Controller で作る簡単Linuxサーバー体験版)」があって、それをインストールして「ふむ、ふむ、なるほど、なるほど」と遊んでいたら、サーバーが突然ダウン。あせって元に戻そうとしたが、泥沼に脚を突っ込んだ如くいよいよ滅茶苦茶になってしまった。そこで手作業で設定ファイルを修正し始めたがもうどうにもならず、これはもう途方に暮れるしかない。sambaサーバーも、ダイヤルアップルーターも、プロキシーも、みんなダメ。特に、sambaは仕事上の大事なファイルの全てにアクセスできなくなってしまったのだから被害は甚大、もうこれは泣くしかない。幸い、2000年9月17日までのものはCD-ROMにバックアップしているので、それが一抹の救い。
そもそも、サーバーの設定をGUIで行うツールなどというものは危険この上ないのであって、それを遊びに、しかも現在稼働動しているサーバーに使うなんてのは、絶対にあってはならない自殺的行為なのである。
苦難は成長の源泉
しかし悔やんでばかりいられない。このトラブルを、サーバーをゼロから学ぶチャンスととらえることにしましょう。これまでもそうだった、全ての苦難が新しい成長の源泉となる。バグを解決することによって、そのシステムを理解できる。
サーバーの再構築に当たって、次のような方針を立てました。
1,OSをインストールし直す。
OSをインストールし直すなんて、大胆ですね。それだけ、にっちもさっちもいかなくなっているということです。
2,これまでマルチブートさせていたH.D.Dを単独OSで使用する。
OSの実験機という色彩を脱して、本格サーバーを構築するということです。 8.4GBと巨大ですが、将来のADSLブロードバンド常時接続サーバーを見据え、本気でやるということです。
3,ただしsambaの共有領域はそのまま残す。
幸い、共有領域は単独のパーティションであった?! fdiskを慎重に操作すれば、この領域だけを温存可能。
4,OSは、Kondara MNU/Linux を採用する。
肝心のOSですが、これには迷ってしまいますよね。これは、参考図書が何のOSを採用しているかにかかっていると思います。
常々思うのですが、Linuxの参考書といえば、インストールどまりの入門書か、プロを対象にした専門書か、どちらかに偏っているような気がします。ホームサーバー構築を解説した図書は少なく、仕方なく専門書に当たりますが、専門書は1つの内容だけで1000ページ以上のものばかりです。TCP/IPの基礎で1000ページ、DNSサーバーで1000ページ、ファイヤーウォールで1000ページ、Apacheで1000ページ・・・・・これでは目的達成には10000ページをクリアーしなければならず、これではいつになったらホームサーバーができ上がるか分かりません。
そんな中で、「怒濤のLinuxネットワーク」(ぱぱんだ著 AI出版 2,800円)が入門書と専門書の間を埋める希有の図書です。
ぱぱんだ さん のホームページ
http://linux.papa.to/
この図書が採用しているのが、Kondara MNU/Linux2000です。そこで、極めて単純な動機ですが、採用OSはKondara MNU/Linuxとすることにしましょう。ただしKondara MNU/Linux2000は製品版なので、FTP版のKondara MNU/Linux1.2とします。
尚最新のカーネル2.4、XFree86 4.x、GNOME1.4、KDE2.1を採用したディストリビューション(Kondara MNU/Linux2.0、RedHatLinux7.2、Turbolinux7Workstation等)は、まだそれを紹介した図書が少ないので、対象外としました。それらの最新ディストリビューションを試したければ、クライアントマシンに入れればいいのであって、サーバーは堅実なOSとします。
5,X Window をインストールしない。
そしてこれが肝心なのですが、GUIツールは極力排除する。勿論 X Window も使用しない。あればつい使いたくなるというのが人情なので、ここはストイックにインストールさえも拒否する。
そもそも「Linux Controller」などというGUIツールを使ったことが事の始まりです。しかもテキストの設定ファイルをエディターで編集するというのがUNIX流ですから、その王道に則ることとしましょう。
それでは、この基本方針に従い、サーバー構築の長い長い旅に出ることにしましょう。
Kondara MNU/LinuxのインストールCD-ROMがブートしない!
長い長い旅立ちは、その玄関で躓きました。Kondara MNU/LinuxのインストールCD-ROMがブートしません。他のマシンからならブートするのに、サーバー機ではダメです。仕方なくフロッピーからブートさせるのですが、今度はCD-ROMを読みに行ったときにエラーが出ます。ハードの故障を疑い、CD-ROMのユニットを交換して試しましたが、結果は同じ。RedHatやLaser5のインストールCD-ROMはブートします。しかし、Kondara MNU/Linux1.2 だけが、サーバー機(Motherboard ASUSTeK P/I-XP55T2P4、 チップセットIntel 430HX)でブートしないのです。これはなぜなのでしょうか。不可解としか言いようがありません。
かなり迷いましたが、Kondara MNU/Linux1.2 のインストールCD-ROMはこれ1枚しか持っていないので(日経Linux 2000.9月号の付録)諦めるしかありません。次善の策として、Kondara MNU/Linux1.2とディレクトリー 構造が似ているRedHatの6.2に決めました。製品版のLase5Linux 6.0を購入しているのでそれでもいいのですが、バージョンナンバーの大きいRedHatに決めました。
「IPアドレスを自動的に取得」
玄関先では躓きましたが、その後は順調に旅を続けています。
ネットワークインターフェイスの手動設定(ifconfigコマンドによるIPアドレス等の設定、routeコマンドによる経路情報の設定)、サーバーの基本設定、DNSサーバーの設定、DHCPサーバーの設定という風に、次々と進み、pingコマンドでIPアドレスを入れればホスト名が返ってくるようになりました。
それにしてもこの「怒濤のLinuxネットワーク」(ぱぱんだ著 AI出版 2,800円)は名著です。基本的に設定ファイルを手動で編集する手順が解説され、一部netconfigやlinuxconf等の設定ツールを使ってあります。そしてそれらのツールを使った場合、必ず設定ファイルが例示されるので、内部で何が行われているのか理解しやすいのです。
ほとんどの設定ファイルは手動編集でいけますが、DNSサーバーの順引きゾーンや逆引きゾーンの設定だけはlinuxconfのお世話になるのがいいようです。設定ファイルの数が多い上に、書式が意味不明で図書に例示されるとおりに入力するだけでも長時間の高い集中力を要求されます。ここはツールが生成した設定ファイルをエディターで変更するのが賢明です。
IPアドレスを自動で割り振ってくれるDHCPサーバーは、何ともスマートです。それになにより、クライアントの設定が不要なのがいいです。WindowsのTCP/IPの設定で、「IPアドレスを自動的に取得」に一度チェックを入れたいと思っていた夢が叶って、満足です。これもみな「Linux Controller で作る簡単Linuxサーバー体験版)」のおかげだと思って、感謝しましょう。
samba復活
いよいよsambaです。以前のOSでsambaの共有領域を単独のパーティションにしていたので、今回OSをインストールし直してもこの領域に何の被害もありません。データはそのまま傷付かずに残っています。この領域をWindowsからアクセス出来るようにしてみましょう。
sambaは、Samba日本語版2.0.5aJP2(日経Linux2000年3月号の付録)をインストールしました。ついでに、GUIの設定ツールSWATも入れました。SWATはWindowsのブラウザから操作する設定ツールです。これまでは、/etc/smb.conf を直接編集していたのですが、sambaの機能が豊富な分設定ファイルも複雑で、理解できないところがたくさんありました。ところが今回SWATを使ってみると、設定ファイルの編集が極めて簡単であるし、設定ファイルと動作状況の関係がリアルタイムに把握でき(まるで昔馴染んだBASICのインタープリンタのようです。設定ファイルの変更が動作にどう影響するのかが瞬時に分かります。)、これはなかなか便利です。
そんなわけで、GUIツールswatのおかげで、sambaの復活を無事に終えました。
しかし、GUIを使わないという基本方針はどうなったのかなあ・・・・・?
残るは、PPP接続、IPマスカレード、proxy
これでダウン前の80%は元に戻り、残るは、PPP接続、IPマスカレード、proxyです。(尤も、DNSサーバー、DHCPサーバーが起ち上がったのだから、80%は低すぎる評価ですが・・・・。)
ここで、ちょっと欲が出ました。これまでLinux標準のPPPを使っていましたが、このPPPはちょっと不便な所があります。それは、rootでないと実行できない、クライアントの要求に応じて自動的にPPPの接続開始・終了が出来ない、不可解な設定ファイルを編集しなければならない等です。それらの欠点を補うプログラムもあるのでしょうが、この際人気のPPxPを使ってみようかなと思い立ったわけです。PPxPを使う理由に、設定が簡単、機能が便利、かっこいいというのがあるらしい。
ところが、今回はこれでおしまいです。お正月休みは終わり、忙しい仕事が始まります。次回は、PPxPの報告ということで、今回はこれで・・・・・。
2002.1.5
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