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[第30回]

改めて、Linux宣言


2003.7.31


 5年前、Linuxを唐突に始めたのは、Microsoftと距離をおきたいと思い始めたからである。
 元々私はビル・ゲイツ氏の所謂ファンで、若年にしてMicrosoft社を起こし、パソコン用OSの発展に尽力する彼を尊敬さえしていた。MS-DOSもWindows3.1もWindows95も新しいのが出るのを心待ちにしたものである。ところが、ブラウザがOSの一部になったWindows98辺りから、それはおかしいんじゃないの、OSの領分をこえてはいないか、と若干の不信を抱くようになった。
 当時オープンソースが一種の流行になっていて、オープンソース及びオープンソース的諸事の旗手であるLinuxに反Microsoftの強烈な思想を見た。LinuxにはLinux教とも言える熱狂的なファンがいて、彼らは例外なく反Microsoftなのである。私はオープンソースが何なのか知らないし、何故Linuxのみが勢いづいて反Microsoftなのかも知らないが、彼らの熱い口調に私が抱いていた若干の不信が重なって、なるほどなるほどとひそかに微笑み、OSがブラウザをも飲み込もうとするMicrosoftを傲慢にさえ思えてき、そんなMicrosoftとは距離をおきたいと思い始めたのである。
 「距離をおきたい」とは、いささかいさぎよくない表現である。使わないと言ってしまいたいのだが、そう言えない弱さがLinuxにはある。クライアントとしてのLinuxを見た場合、洗練されたオフィスアプリがない、Windowsでは当然であるデバイスが使えない、X window がWindowsと同程度又はそれ以上のハード資産を要求する、最新技術への対応が後手に回る等、Windowsと比較すると見劣りしてしまうのである。
 もともと、LinuxをはじめUNIX及びUNIXクローンは、ネットワークでの使用を前提に作られており、サーバー用途に向いている。そのため、5年前Linuxに魅かれた私は、自宅サーバーの構築にせっせと励み、DHCPやDNS、PROXY、ファイルサーバー、ルーター等を実現してきた。ところが、クライアントとなると、ブラウザとメールに限られており(しかも、ブラウザにしてもメールにしても、Windowsとの併用)、とてもLinuxerと言えないのである。
 しかるに、5年の間に状況は変わった。Linux用のオフィスアプリの充実、USB等最新デバイスへの対応、Linux用のプリンタドライバの配布、パソコンそのものの高性能化と低価格化、そして何よりもスタンドアロンでしかなかったパソコンがネットワークで使われることが一般化しつつあること・・・・・・・・等、状況はLinuxに好転しつつある。そこで、この際、次のような決心をした。Microsoftとはすっかり縁を切り、Linux等UNIX及びUNIXクローンに完全に乗り換えることを1年以内に実現する。

 そんなわけで、まずは、病み上がりの TOSHIBA DynaBook SS S4 275/PNHW にLinuxを入れることから始めよう。
 TOSHIBA DynaBook SS S4 275/PNHWには、Linuxがインストール済みのモデルも販売されており、インストールに困難はない。以前、TurboLinux http://www.turbolinux.co.jp/ を入れたが、今回はVine http://vinelinux.org/ にした。Vineである理由はとりたててなくって、ただ違うのを入れてみようと思った程度である。
 インストールはすいすいと進み、あっけなく最も難関の X の設定画面になる。TurboLinuxの際は、Xは設定ファイルを後で編集しなければならなかったが、今回はそれも不要。ただ、TurboLinuxでは自動で認識したサウンドが、Vineのインストーラーは認識できないようだ。クライアントでLinuxを使うとなると、サウンドの設定は必須。Linuxのインストールの経験は何度もあるものの、長い間サーバーとしてLinuxを使っていたので、サウンド関係の手動設定の経験がない。サウンドの設定は後ということにして、とりあえずインストールを終了。再起動後は綺麗なXが立ち上がった。
 さきほど、Vineである理由はとりたててないと書いたが、インストール後にあることを知った。それは、 というコマンドの存在だ。このコマンドは、例えば とやれば、VineのWebサイトから最新版の情報を入手し、次に とやれば、最新版をダウンロードしてインストールしてくれる。それをすべて自動でやってくれるそうなので、これを実行しておかない手はない。
 こんな便利なコマンドがあるとはつゆ知らず、実際に apt-get とやってみると次々とファイルが最新版に更新される。そのファイルがどんな役割を担っているのか知らないが、とにかく気持ちよい。これは、Vineにして正解だったと、後になって思った。
 と、まあ、こんなふうにしてVineのインストールが無事終了。

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