8bit NOW 冬篇

第一章「前略。スッゲー田舎なわけで…。」


 

呉「渚のぉ〜 かぁ〜ぎかぁ〜っこぉ〜」(BY おニャン子)

のぶお「隊長。また、いつの唄の歌ってるんすか?それに今、冬だし。」

呉「”オヨヨ技あり”か?」

のぶお「死語!

8bit隊もさすがに冬は活動が鈍る。冬は1年間買い貯めたソフトを、炬燵に入りながらゆっくりチェックするシーズンである。

冬の河原会議はあまりに寒すぎる。重く沈んだ冬の雲が覆う空の下で、男2人が河原に座り込んで真剣に話しているのを他人が見たら、どう見たって

”ホモ心中の図”

としか映らないであろう。他人に”悲惨”と思われるのは、やはりイヤである。色気もクソもない男2人冬空の下の絵は、悲惨さでたとえれば

ワゴンの中で鬼のように山積みされている「ダウボーイ」

に勝るとも劣らないものがあるだろう。

冬の会議は主に帰りの駐車場で行われていた。

のぶお「隊長。僕のマック壊れてしまって今、隊長のホームページ見れないんですが”冬篇”は順調っすか?」

呉「ん?あれか?…じぇんじぇん。」

のぶお「全然!って?」

呉「俺の中では既に完結してしまってるんだよねぇ。脳細胞、今冬なんだよ。」

のぶお「一体なんなんっすか?!

呉「8bitマーチも頭の中で鳴ってるんだけど、形になんないんだよね。」

のぶお「あれ奥さんに頼み込んでMIDIソフト買ったんでしょ?頑張らなくちゃダメっすよ。」

呉「あぁ、あのソフトも使いこなせなかった…。俺はダメ人間なんだよ。」(何故か気弱

のぶお「隊長の中では終わってても冬篇は自分の家に隊長が来た記念すべき日じゃないっすか?」

呉「うん。すごい辺境の地だったね。家が田んぼの真ん中だったもんなぁ。」

のぶお「大きなお世話っすよ!それより書いてくださいよ。この冬中に。」

呉「生の動きが欲しいんだよね。こうライブ感覚っていうか新しい速効性のあるネタ。結局ホームページって”生もの”なんだよ。」

のぶお「はぁ…。」

呉「だから”出来事がある”そして”ガッチリ構成を考える”ほんで”パソコンに入力する”ところまで行くとすでに頭の中で何回もリピートしてるから、どうしても自分的に事務的になっちゃうんだよね。」

のぶお「はぁ…。」

呉「まぁこの「ライブ感覚か?後の会話を含めての味付けか?一体どっちやねん!」というジレンマは宿命とも言える命題だけどな。解りやすく説明すれば

あしゅら男爵の股間はどうなっているのか?

といった命題にも一脈通ずるものがあるんだろうけど。」

のぶお「隊長、相変わらず何言ってるか全然わかんないっすよ!!

呉「ちよっと難しかったか?」

のぶお「よくわかんないっすけど、生の情報ならこういった会話とか入れたらいいじゃないんっすか?」

呉「ワシらの今の会話、全然ファミコンと関係ないやん?そこも問題なんやけどな。」

のぶお「なんにせよ書いてくださいね。じゃお疲れさんでした。」

のぶおのスカイラインは勢いよく会社の駐車場から飛び出ていった。車に向かう足を止め、フト夜空に目をやる。

「創作の女神はいつ微笑むのか…?」