8bit NOW 初夏〜京都篇〜


ACT8「観光の街 京都」の巻



京都篇 旅のしおり「ファイバード」

我々はようやく京都に辿り着くことができた。時計を見ると10時少しまえ。市内を適当にフラフラしておけば、丁度ショップの開く時間になるハズだ。

当てもなく街を突っ切っていくと、車は”嵐山”に出た。

隊長「おい、のぶお。見ろよ、修学旅行生だ。」

嵐山の川付近に立ち並ぶ土産物屋は、セーラー服やブレザーが入り交じった土産を買い求める高校生集団であふれかえっていた。

のぶお「旅行シーズンっすね。すごい人込みだ。」

道路からハミ出て歩く高校生達に気を付けながら、私は慎重にマーチ号を走らせる。

と、その時!

隊長「の、のぶお!い、今みたか?!

の「ど、どうしたんっすか?隊長。何があったんですか?」

隊長「土産物屋の入り口だよ!階段とこ!」

のぶお「入り口の階段がどうしたんですか?」

隊長「驚くなよ、こーんな短いスカートはいた女子高生が座ってて、道路から”丸見え”だよ!」

の「ほ、ホントっすか?!

隊長「なんて言うんかなぁ、彼女たちは、ホレ、自覚あるハズだよなぁ。」

の「そうでしょうねぇ、あんな所に座ったら見えて当然っすよ」

隊長「ちょっと待ってろよ。今車をUターンさせてる途中だから。」

の「ええっ!隊長、このルートはUターンなんですか?」

隊長「俺はオマエにも見せてやりたい。彼女たちも楽しい旅行中、開放的になってきっとみんなに見て欲しいんだろうよ。」(勝手な理論

マーチ号を一端ワキ道に入れて、私は先ほどの店に向かうべくハンドルを切った。

隊長「い、いいか。見てろよ。」

しだいに車は徐行しながらも店に近づく。ハンドルを握る手は汗だくであった。しかし、人込みは更に増し、彼女達の上半身は見えるのだが、肝心の部分は歩道を歩く高校生がジャマで見えなくなってしまっていた。

隊長「ちいっ!

そのUターンを何回繰り返したであろうか?(笑)

しびれを切らしたのぶお隊員は私に言った。

の「隊長、グルグルまわるのもう辞めましょうよ。不健全ですよ。我々は当初の目的、健全なるソフト探しに来たのではないですか?」

私は脳みそをハンマーで殴られたような衝撃を受けた。

そうだ。長い道のりをやってきたのも、老舗、京都でレアソフトを探しに来たのではなかったか?!

それを女子高生のパンチラぐらいで、すっかりスパークした私の脳は正常な判断が下せなくなってしまったのだ。私は隊長としての自分を恥じた。

隊長「ス、スマン。のぶお。俺は熱くなっていた…。」

のぶお「いえ、いいんっすよ。それより10時すぎましたよ隊長。店に行きましょう。」

私は土産物屋から川沿いを南に走り、街の中心部に向かう流れに乗った。

しばらく車を走らせて私は、よく考えた末の質問をのぶお隊員にぶつけてみた。

隊長「おい。のぶおよ…。」

のぶお「えっ? 何っすか?」

 

隊長「さっきの話、俺の方が健全だと思うんだけど…。

時計はそろそろ10時30分になろうとしていた。