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呉「オッチャン。いよいよだな。嬉しくて身体が震えるぜ。」 オッチャン「いよいよオメェのデビュー戦の日だ。全力で行け。」 呉「全力を使うまでもねぇよ。ちょっくら体操する気分で行ってくらぁ。」 オッチャン「バカなこと言うな。[世界ネット級]チャンピオンの道はオメェが考えてる程、甘っちょろいもんじゃねぇんだ。オメェのは自分のマシンの中で少々ならした街のチンピラも同じだ。世界ネット級じゃオメェの考えもつかねぇような相手がウジャウジャいるんだよ。それを忘れるんじゃねぇ。」 呉「ヘッ、尚更面白れぇや。早くゴングを鳴らしてほしいぜ。腕が鳴ってしょうがねぇや。」 |

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カーン! オッチャン「くれぐれも油断せずに行けよ。」 呉「まぁ見てな。1ラウンドKOで決めてきてやらぁ。うぉりゃぁー。」
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アナ「おぉーっと。ダウンです。呉、いきなりのダウンです。」 解説「試合開始早々すさまじい展開になりましたね。」 アナ「強烈な一撃に開始一分で挑戦者呉がノックダウン。対戦相手のゴ・ラクガ・キ。余裕の実力ですね。今の一発どうでしたか?」 解説「あれはですね。フェイントパンチですよ。」 アナ「フェイントパンチ?」 解説「そうです。相手の左手が動く、「おっ、左ジャブが来るな」と思って貴方は右頬に力をいれますね。」 アナ「ええ。」 解説「その時、不意に左頬にパンチをくらったらどうです?」 アナ「メチャクチャ痛いです。」 解説「そうです。メチャクチャ痛いんです。ガードは完全に右側にいってますから身体の左半分は無防備同然なのです。「ファンです」と来ておいての一発。呉もいい勉強になったのではないでしょうか?」 アナ「パンチの種類的にはどうです?」 解説「コークエゴスクリューパンチですから威力は通常の3倍でしょうか。」 アナ「3倍ですか!」 ※ オッチャン「へっ、見ろ、言わんこっちゃねぇ。あれほど油断するなって言っただろう。」 呉「強ぇ、やっぱ世界ネット級は強ぇよオッチャン。」 オッチャン「何女々しい事言ってんだ。オメェはこんな所でくたばる男じゃねぇ。」 呉「わかってるさ。俺も世界ネット級を甘く見ていたぜ。次のラウンドは全力をかけて行くぜ。」 オッチャン「オウ。いい目になってきたぜ。それでこそオメェだ。」 |
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カーン! 呉「二度と同じ手はくわねえぜ。うぉりゃぁー。」
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アナ「おぉーっと。ダウンです。またしても呉、ダウンです。」 解説「呉にとっては厳しい試合展開になってきましたね。」 アナ「今の一撃、どうですか? 解説をお願いします。」 解説「あれはですね。痴れメールパンチですよ。」 アナ「痴れメールパンチ?」 解説「そうです。日本古来の武道の型「手前ェの家には辞書はねぇのか」流「受動態突き」に良く似ていますね。」 アナ「ええ。これは効いていますか?」 解説「種類的にはボディブロー系ですから、ノックアウトとまではいきませんが、試合中ズルズルとダメージを引き摺ります。そして何発もくらうと確実に腰砕けになります。」 アナ「これは「全然質問じゃねぇじゃねぇか」的なフェイントパンチにもなってますね。」 解説「まったくその通りです。」 ※ オッチャン「バカ野郎。ノーガードでゴング鳴った途端突っ込みやがって。」 呉「効いたぜ。オッチャン、今の一発はよ。世界ネット級は俺の常識を越えた世界だぜ。」 オッチャン「弱音吐いてる場合じゃねぇ。オメェの常識なんざ井の中の蛙よ。予測できねぇのが拳闘の世界じゃねぇか。敵は無国籍野郎だ。こっちが[個人ジム]所属でも[公共事業]所属相手並のパンチを打ってくるもんだと覚悟しとけ。」 呉「わかってるさ。俺も世界ネット級を甘く見ていたぜ。次のラウンドは今度こそ全力をかけて行くぜ。」 オッチャン「オウ。またいい目になってきたな。それでこそオメェだ。」 |

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カーン! 呉「命を懸けて行くぜ。うぉりゃぁー。」 アナ「おおっと、呉、第三ラウンド鬼のようなラッシュです。すさまじい猛攻。」 呉「オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ」 解説「鬼神のようなワンツーです。」 呉「オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ オラ」 オッチャン「油断するな呉ぇー。アゴを引けぇ〜、アゴを、あっ!!」 グシャッ!!
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アナ「予想もしない痛恨の一撃! ダウンです。またしても呉、ダウンです。」 解説「試合は判定に持ち越されました。」 ※ オッチャン「なんてこった。試合は判定じゃねぇか。最後のラッシュもあるが呉よ。こりゃちょっと分が悪いぜ。だからあれほどワシがアゴを引けと言ったじゃねぇか。なのにオメェはよ…。おっ、何オメェ眠ってんだ、ど、どうしちまったんだ目を開けろ、呉、呉ェ〜!」 |

